私たちの頭の骨についても左右差などで個性があることをご存知でしょうか?
今回は頭の形の左右差に関してと、それが身体にどのような影響を与えるのかについてをお伝えします。
頭の形に左右差を認めることを斜頭と呼びます。
Head orthosis therapy in positional plagiocephaly: longitudinal 3D-investigation of long-term outcomes, compared with untreated infants and with a control group
斜頭が原因で、以下の問題が生じる可能性があると報告されています。
・発達遅滞
・頭痛
・乱視
・顎関節症、歯列異常
・斜頸
・脊柱側弯症
・顔面変形
斜頭の原因としては、以下の物が挙げられます。
〇出生前
・骨盤位(逆子)
・横位
・多胎
・吸引分娩 など
〇出生後
・向き癖(右向きが多い)
・ベビーカーやベビーシート
・頭部の打撲
特に後天的に生じるもの(頭位性斜頭)については、以下の予防法があります。
・タミータイム(保護者の下、うつ伏せで過ごす)
・体位変換法
治療法は、斜頭の原因により異なります。
・手術療法
骨癒合に伴う斜頭の場合は、外科的治療が行われます。
・ヘルメット治療
頭位性の斜頭では、頭蓋形状矯正ヘルメットによる矯正治療を行います。
斜頭の方への運動指導
斜頭により頭の位置の正中化が難しくなる、頸部の筋力の左右差が生じるなどといったことが認められます。
・頸部の筋力強化
特に椎前筋(首のインナーマッスル)と舌の強化
胸鎖乳突筋の左右差を減らすエクササイズ
・タオルなどで頭のポジショニング
頭の形状の左右差も理解した上で、首や背中のストレスが減らせるようにトレーニングを行うことが大切ですね。