椎間板ヘルニアに対してのピラティス

特に腰に関わる問題でよく相談されることが多い椎間板ヘルニアですが、どのような運動をすべきか困ることは多いのではないでしょうか?

 

椎間板ヘルニアの方にはやってはいけない動きや注意点もあり、その点が不明確だと逆に症状を悪化させてしまうことがあります。

 

そこで今回は、腰椎椎間板ヘルニアに対して、ピラティスを通じてどのようなことを行えばよいかお伝えしたいと思います!

腰椎椎間板ヘルニアとは

腰椎椎間板ヘルニアとは、腰椎の椎間板にストレスがかかることで線維輪が裂け髄核が出てしまう状態です。

 

出てきた髄核が脊髄神経を圧迫することで片側の下肢にしびれや痛みなどの症状が出現します。

 

通常は数か月の保存療法でヘルニアが自然消失することが多いです。

 

日常生活を送れないほどの痛みや膀胱直腸障害などがある場合は手術も選択されます。

椎間板ヘルニアでやってはいけないこと

基本的に椎間板に負荷のかかる過度な無酸素運動やコンタクトスポーツはNGです。

 

また、猫背などの不良姿勢や前傾姿勢で物を持つ、重量物を扱うなどは避けるべきとなります。

 

さらに過度・長期の安静も筋力や柔軟性が低下しますます動けなくなったり、症状が出やすくなる悪循環になりますので注意が必要です。

椎間板ヘルニアへの対応(椎間板への負荷をとる)

椎間板ヘルニアに対しての対応として、まず重要なことが椎間板にかかる圧力を取ることです。

 

そのためには軸の伸長を意識しつつ腹部や背中の筋肉を適切に働かせることで腹部の内圧が高まります。

 

それにより横隔膜と骨盤底も引きあがり、さらに背骨の伸長も強化され椎間板への圧力が下がります。

 

ピラティスのエクササイズは寝たまま動けるため、椎間板への圧力を抑えつつ筋肉や関節に感覚を入れられるので有効となります。

椎間関節の圧縮と離開について

椎間関節は脊椎の伸展で圧縮され、屈曲で離開します。

 

椎間板ヘルニアで注意が必要な屈曲ですが、椎間関節は離開することで後方にスペースが広がり、髄核が後方へ移動しヘルニアが悪化する恐れがあります。

 

また腰椎は回旋と反対側の側屈が起きるため、回旋と同側の椎間関節が離開します。

 

つまりヘルニアが脱出している側への回旋とその反対側への側屈は避けた方が無難です。

腰椎の安定性を高める

椎間板に対しての負荷を減らすために、腰椎の安定性を高めることが非常に重要です。

 

腰椎が不安定になってしまうと、動作時に椎間板へのストレスも増やす原因となります。

 

腰椎を安定させるためには、主に腸腰筋や多裂筋で脊柱の生理的弯曲をキープしながら胸椎や股関節などが動けるようにエクササイズを実施することが重要です。

まとめ(椎間板ヘルニアに対してのピラティス)

・椎間板への圧力を減らす運動

 ー 軸の伸長を常に意識したエクササイズ

 ー 臥位姿勢でのエクササイズ

 ー 四つ這い姿勢でのエクササイズ

 

・椎間関節の離開を避ける

 ー 椎間関節の運動を意識して動く

 

・不良姿勢の修正、過度な安静も避ける

 

スタジオでは理学療法士監修のピラティス指導が受けられますので、

椎間板ヘルニアなどの症状にも対応したトレーニングを受けることが可能です。

 

痛みなどでお悩みの方もぜひお気軽にご相談ください。